まじめ話
新型コロナウイルスに関する色々
この情報はフィクションです。実在のコロナウイルスとは関係ないかもしれませんし、偶然関係あるかもしれません。
また、気が向いたら更新します。
1.結局、新型コロナって何なんですか?
新しい型のコロナウイルスです。コロナウイルスは風邪や肺炎の原因になるウイルスです。新しいので誰も免疫を持っていません。免疫がないので体がウイルスに対抗できず重症化しやすくなります。昔ならば「今年の風邪はたちが悪い」と言われたことでしょう。イメージとしては新しいタイプの詐欺が流行り、それまで誰も経験したことがなかったから次々に被害者が出たという感じを思い描いていただくと雰囲気は伝わるかと思います。一度感染した人は免疫を持つので、程度の差はあれ二回目以降の感染では症状が弱くなることが期待できます。これも、二回騙される人はめずらしいという考え方で雰囲気を理解してもらえると思います。
2.マスクが手に入りません。
一般的な社会生活をする上で、マスクは予防手段としてほとんど役に立ちません。自分から他人にうつすことは防げますが、他人から自分にうつされることは防げません(のどの乾燥をある程度防いで結果的に健康を保つ効果はあるかもしれません。また、あなたが汚い手で自分の鼻や口を触るのならば、それをガードすることはできるかもしれません)。社会全体としては皆がマスクをすることで感染の広がりを抑えることが期待できますが、それは健康な人がマスクで防御をするからではなく、患者がマスクをすることでウイルスの拡散を防げるからです。感染の広がりを抑えるには健康な人ではなく感染者にマスクをさせたいのですが、無症状の患者や感染初期で自覚症状の弱い患者は感染者であると自覚できないので、結局すべての人にマスクをさせるしかありません。
つまり、あなたがマスクを手に入れられない状態は(あなたにとっては)それほど危険ではありません。あなたの近くで息をしている見知らぬ他人がマスクを手に入れられない状態のほうが危険です。(あなたにとっての)理想は、あなた以外のすべての人がマスクをしている状態です。この状態では、あなたがマスクをしてもしなくてもあなたが感染する危険性はとても低くなります(逆に、他人から見るとあなたがマスクをしていないことであなたが(潜在的な患者である可能性を否定できないことから)他人にうつす危険性は高く見えます)。
ところで、多くの患者と接することが前提である、医療職の人間にとっては標準予防策としてマスクが必要です。新型コロナウイルスに限らず、全ての感染症をうつさない、うつされないために「手袋」「ゴーグル」「ガウン」「マスク」の4点セットがどうしても必要です。これは自分のためというよりも自分を経由して他の患者さんにうつさないというニュアンスのほうが強いものです。
3.アルコールが手に入りません。
アルコールは新型コロナウイルスの消毒に有効です。しかし、手指を清潔にするということに関しては本気の手洗いにはかないません。両手にすごーく小さい虫がびっしりとへばりついている状態をイメージしてください。殺虫剤で虫を殺してそれでOKとする人はいないでしょう。それよりは手をきれいに洗いたくなることと思います。新型コロナ感染症の予防に限らず、手指衛生の基本は消毒ではなく手洗いです。手指消毒は頻回に手洗いをすることが現実的に難しいことから、しかたなく手洗いの代わりに行うものです。アルコールの代わりに固形石鹸を手に入れて本気の手洗いをすればアルコール消毒よりもきれいな手指となります。コロナウイルスは手についても感染しません。それを口や鼻に入れることで感染危険が発生します。手についた病原菌は手洗いで落とせます。うっかり顔を触る前にこまめな手洗いを心がけましょう。もっとも、医療職の人間が清潔操作をする場合には本気の手洗いのあとに本気の手指消毒をすることがあります。これは、ただ手洗いをするよりも清潔な手指となりますが、この場合の清潔というのは皆さんの考える清潔とは一桁違うと思ってください。日常生活でそこまでの清潔さを必要とする場面は、精神的な病気による場合や宗教的な理由を除き、まず無いと思います。
ところで、ドアの取っ手や手すりなど他人が触った場所を消毒したい人も多いと思います。これは病院など、感染症の患者さんが触る頻度が高いところでは有効ですが、家の中など限られた人しか触らない場所ではあまり効果的な方法とは言えません。どちらかというと、消毒よりは汚れを落とす意味での拭き取りのほうが有効です。汚れが多いと、それだけ病原体が付着しやすくなり、また病原体が長期間生存できてしまいます。
4.PCR検査ってなんですか?
ウイルスの遺伝子が存在するか調べる検査法です。今のところ新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べる唯一の方法です。しかしながら(新型コロナウイルスに係わるPCR検査に限らず)検査の精度は100%ではありません。そのため、検査の結果が陰性(新型コロナウイルスではない)と診断されても実は新型コロナウイルスに感染していたという可能性があります。逆に、陽性と診断された場合には実は感染していなかったという可能性は低いようです。やや違う検査ですが、インフルエンザの迅速検査の結果、陰性と判断されても実はインフルエンザだったというケースと同じに考えるとわかりやすいと思います。
5.PCR検査を受けられません。
新型コロナウイルス感染症にかかっても、多くの場合は軽症のまま治ります。ですので特別な薬を使って治療するほどの重症で無い限り(新型コロナウイルス感染症と確定できれば重症の場合に限って使う方針の薬があります)、あなたにとってPCR検査を受けるメリットはありません(陽性の検査結果を受ければ、あなたが大切に思う他人(家族など)にうつさない行動を取れると言うならばそれはメリットがあると言えるかもしれませんが、それほど大切な相手ならば、新型コロナかどうかに係わらずあなたの体調が悪いときは近づかないべきです)。あなたがPCR検査を受けてメリットがあるのは、地域全体の感染状況を把握したい県や国の職員です。彼らがあなたを新型コロナウイルスの感染者として疑ったなら、彼らはあなたにとってメリットが無くても検査をします。彼らがあなたを検査しないというならば、幸運と考えそのまま家で養生しましょう。PCR検査の結果はよほどの重症でない限りあなたの治療に影響しません。検査の結果は、あなたが他人にうつすことを予防したい県や国の職員があなたを管理するためにどうしても欲しい情報です。もしあなたが、彼らから求められてもいないのに自ら進んでPCR検査を受けようとするならば、それはとても献身的であると言えますが、あなた自身にとってのメリットデメリットを考えるのも一興です。
6.感染したくありませんし、死にたくありません。健康でありたいです。
確定的に避ける方法はありません。今のところ(令和2年4月現在)は新型コロナウイルスに感染する危険性は交通事故に遭う危険性よりも低そうです。ただ、殺人事件の被害者となる危険性よりは新型コロナウイルスが原因で亡くなる可能性の方が高いかもしれません。まずは交通事故に遭わないように危険な道を避け、無理な横断をせず、車間を保ちましょう。そのうえで、殺人事件の被害者とならないように護身術を習おうと考えているのならば、それよりは病院と人混みを避けることで新型コロナ感染の可能性を下げるほうが確率の上で効果的です。
あとは一般的な感染予防として早寝早起き、バランスの良い食事と多めの水分をとり、体を冷やさず、過度なストレスを受けないことが大切です。新型コロナウイルスに限らず、病気というのは確率の上で避けるしかありません。可能な限りリスクは避けるべきですが、それでは人生を謳歌することができません。船は港から出なければ最も安全ですが、それは船が作られた目的ではないとの言葉があります。無駄なリスクを負うべきではありませんが、交通事故を恐れるあまり家から一歩も出ない人生は送れないように、感染症にならないために一歩も外に出ない人生は送れないでしょう。感染リスクを理解し、極端に大きいリスクを避けながら、かかるときはかかるとある程度の覚悟を決めることでストレスのない生活を送りましょう。
感染者全体の8割は、無症状か軽症です。
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