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WEB消防談話室

笑い話

ナイフ



自殺目的で胸を刺した患者が救命センターに運ばれた。
片方の胸がパンパンになっており、緊張性気胸に間違いなく、すぐに胸腔ドレーンが
入れられることになる。

血圧も落ちていることから、処置室全体があわただしい雰囲気となり、医者の声も
段々と怒鳴り声に近くなる。

アメリカ帰りでいつも行動が早い外科医がさっさと滅菌手袋をはめ、
胸腔ドレーンのセットが開かれるのを待つが、いつまでたっても準備ができない。

「もういいから、ナイフだけ早くちょうだい!!」
手術用の小刀のことをメスと言うが、これはオランダ語で、英語ではナイフという。
この先生、普段は意識して「メス」と言っていたのだが、興奮してついナイフと言ってしまったのだ。

処置室全体があわただしく動いているためにスタッフの思考能力が少しずつ低下していたその環境で、
手渡されたのは自殺に使われた刃渡り20cmのサバイバルナイフ
であった。

2秒の沈黙ののち、その医者が発した「・・・・・もっと小さいの」の一言で、
処置室全体が笑いの渦に巻き込まれた。

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多分、渡した看護婦さんは刃渡りや深さの確認のために必要だと思ったんでしょうね。
もちろん滅菌手袋はめてますから実際には受け取ってません。







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