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雑学ラリンゲアルチューブについて
ラリンゲアルチューブについての情報を検索してたどり着く方が多いようなので、 ラリンゲアルチューブに関する情報を記します。 なお、本文は製品の能書、製造元WEBサイトを参考に、個人で作ったものですので、 どこかに間違いや調査不足、確認不足があるであろうことを僕は確信しています。 あくまでも1つの情報としてお取り扱いください。 ラリンゲアルチューブは、ドイツのVBM MEDIZINTECHNIK GMBHという 会社で製造されている、声門上部での気道確保器具です。日本では医療用嘴管及び体液誘導管という 区分で薬事法上の承認を受けています。 扱われています。 2003年の能書では「その他のチューブ及びカテーテル」とされていましたが、2006年の 能書では「食道閉鎖式エアウエイ」となりました。承認番号も変わっています。 使用目的は、「緊急時の気道確保」のみです。(2003年1月現在) 使用目的が変わっていました。「気道確保に使用する」となっています。また、それに伴い使用禁忌の患者として 「絶食していない患者」という項目が追加されました。 製造されているシリーズとしては基本となるLT、使い捨てのLT−D、ダブルルーメン構造となっていて 食道からの吸引ができるLTSU、LTSUの使い捨てタイプのLTS−Dの4種類があります。 このうち、日本で使われているのはLTがほとんどだと思われるので、以下、基本となるLTについて 説明します。 ●構造 1本のエアウエイチューブに、2つのカフが付いており、食道と咽頭を閉鎖し、2つのカフの間にある 換気口から送気することにより、気管への換気をする。1つのパイロットバルーンから2つのカフを同時に 加圧することができる。 ●使用方法 ・シリンジで、2つのカフを完全に脱気する。 ・順滑剤を、2つのカフを中心に塗布する。 ・片手で開口し、患者の硬口蓋にそって挿入する。 ・位置の目安となるラインがあるので、門歯をラインにあわせた深さまで進める。 ・付属のシリンジ、またはオプションのプレッシャーゲージでカフを加圧する。 ・換気を確認し、付属のバイトブロックで固定する。 ●禁忌及び禁止 嘔吐過敏な患者には使用しない。 食道に関する既往のある患者には使用しない。 腐食性のものを胃の中に飲み込んだ患者には使用しない。 ●有効期限等 製造年月から5年以内に使用する。 再使用回数は50回以内にする。 ●洗浄・滅菌 洗浄は、中性洗剤溶液又は8〜10%の重炭酸ナトリウム溶液で行う。 洗浄に、化学性薬剤を使用しない。 滅菌は、オートクレープにより行う。他の滅菌処理は行わない。 オートクレープの設定は、最大で134℃、240kPa、10分を超えないようにする。 滅菌の際にはバルブオープナーを使用して、カフ内と大気を交通させ、破損を防止する。 ●サイズ サイズ0 新生児6kgまで サイズ1 幼児5〜15kg サイズ2 小児12〜30kg サイズ3 小児、成人(小)155cm未満 サイズ4 成人(中)155〜180cm サイズ5 成人(大)180cm以上 ●個人的印象 無難。 挿入位置が浅いので、他の食道閉鎖式エアウエイと比べて、挿入時の抵抗が少ない。 食道閉鎖式エアウエイを挿入する前に、ほとんどの人が喉頭展開をすると思うが、 いくら喉頭展開をしているといっても、直接目に見えない食道に管を挿入することに なるわけで、挿入位置が浅いということは、漠然とした不安が少ない。 ただし、挿入位置が浅いということは、サイズ選定を間違えると、先端の食道カフが 食道に達しない、あるいはきちんとシールされずにリークする危険性が他の食道閉鎖式エアウエイ と比べて高い気がする。(調査はしていない。あくまでも印象と訓練人形による実験) 現在まで、LTを用いた気道確保で、有効な換気ができなかった症例にはあたっていない。 (WBチューブで挿入困難に1例、ラリンゲアルマスクで換気不良に2例あたったことがある。 コンビチューブは使用回数が1桁回程度なので比較不可。EOA,EGTAは使用経験なし) 参考 製造元の製品紹介ページ ●戻る● |